セゾン現代美術館『セゾン現代美術館コレクション展 Art belongs to everyone』へ行ってきました

 チケットを購入し、順路に従って鑑賞を始めた直後に、ガチャガチャ、カンカン、バンバンという音が聞こえてきました。この音は何でしょう? ここは現代アートを所蔵する美術館ですので、これはきっと作品の音でしょう。その作品にたどり着くまでに観るべき作品はたくさんあるはずなので、慌てずにゆっくり進んでいくことにします。

 長野県北佐久郡軽井沢町にあるこの美術館には、現代アートに疎い私でも聞いたことのある作家の作品がたくさんありました。マン・レイ、アンディー・ウォーホル、ジョアン・ミロ、パウル・クレー、ヨーゼス・ボイス、荒川修作、横尾忠則・・・まだまだ知っている作家名が続きます。ここへ来れば、現代アートを一通り網羅できるのではないかというほどの充実したコレクションです。

 今までのブログでも、現代アートは何が描かれているのかわからない分、勝手に想像できるのが楽しいと書いてきました。今回新たに思ったことは、わからない分先入観はいらないし、知識をつけずに観ることで、何も考えずただその作品の前に立つだけ、ただ観るだけという鑑賞があってもいいのかもしれない、と思いました。

 一時間ほど館内を歩いていたら、ついにガチャガチャ、カンカン、バンバンの出所にたどり着きました。私が作品の前に来たちょうどその時「演奏」は始まりました。廃材(タイヤ、木、鍋、楽器などなど)を使った機械仕掛けの作品は、ジャン・ティンゲリー《地獄の首都№1》。非常に大きな作品なのですが、タイトルに反してかわいらしい演奏を聴かせてくれました。ガラクタに見えるものがごちゃごちゃとつながっているだけなのですが親しみを感じたのは何故でしょうか。美術館のスタッフさんが手動でスイッチを入れて始まり、5分後に手動でスイッチを切るからかもしれません。

セゾン現代美術館

セゾン現代美術館『セゾン現代美術館コレクション展 Art belongs to everyone』

会期:2022年9月3日(土)~11月23日(水・祝)(休館日:木曜日)

美術

Posted by mocchi