岡本太郎記念館『赤と黒』展へ行ってきました

 「芸術は爆発だ!」と叫んでいる不思議な動きをする人、そんな印象があります。大阪の《太陽の塔》や渋谷の《明日の神話》は有名です。

 

 南青山にある「岡本太郎記念館」へ行ってきました。表参道駅から歩いて7、8分です。ここは岡本太郎のアトリエ兼住居を改装して1998年に開館しました。さらっと観ると10分で一周できてしまうくらいとても小さい美術館ですが、なかなか見応えがありました。

 展覧会テーマの「赤と黒」、HPによりますとこの2つの色は岡本太郎の絵画芸術を象徴する色とのこと。「赤の中から生まれ、赤の中に生きているという感じがする」というくらい幼いころから赤が好きで、いっぽう1960年代になると積極的に黒を描きはじめ、黒は色のバリエーションというだけでなく生き方を象徴するものだったのでしょう、とあります。今回は色をテーマにした初の展覧会です。

 入口を入って右手に行くと、応接室とアトリエがあります。左手に階段があり、2階に展示室が2つあります。一つが真っ赤な展示室、もう一つが真っ黒な展示室でした。

 風景画や人物画と違って、抽象画は何が描かれているのかよくわかりません。タイトルを見ても理解できないことが多いです。そんなとき私は、タイトルとそこの描かれていることを無理やり関連づけて妄想してみます。

 例えば、今回展示されている《黒い手》という作品、もちろん手に見えるところはどこにもありません。黒の展示室の写真右から2番目の作品がそれです。これを勝手に妄想すると…

“黒くて白の縁取りがあるにょろっとしたものが、中央縦に引かれているこれも白の縁取りのある赤い線から勢いよく飛び出している感じ。それぞれの色は何かの例えだ。赤(岡本太郎)の中で白(純粋なもの)と黒い手(邪悪な手)が闘っている。黒は彼の生き方の象徴の色とすると、岡本太郎は自分の生き方と闘っていた?”

と、こんな感じです。のちのち本を読んだときなどにその作品の解説が出てくると、妄想の結果がわかるときがあります。「なるほどねー」と膝を打つこともあり、「やっぱりなー」とひそかにほくそ笑むこともあり。今回はどっちでしょうね。

 岡本太郎記念館は、ミュージアムグッズが非常に充実しています。Tシャツ、ハンカチ、トートバック、マグカップ、キーホルダー、トランプ…ほかにもいろいろ。デザインもとってもかわいいです。お土産選びもとても充実した時間でした。

岡本太郎記念館 外観

岡本太郎記念館 企画展『赤と黒』 

会期  2022年3月18日(金)~2022年7月18日(月)(休館日:火曜日)

美術

Posted by mocchi